犬山城は、愛知県犬山市の木曽川沿いの丘の上に立つ国宝指定の天守を持つ城です。国宝天守は全国にわずか5つしかなく、犬山城はその中でも現存する日本最古級の木造天守として知られています。
この記事では、実際に訪れた経験をもとに、アクセス・駐車場・見どころ・スタンプ情報まで、犬山城をはじめて訪れる方が困らないようにまとめました。

国宝の城きたね!ぶっちゃけ国宝って何がすごいの?

国宝に指定される天守は、全国で5つだけなんです。姫路城・松本城・彦根城・松江城、そして犬山城。何百年も建て替えられず、当時のままの姿で残っているのが国宝の条件のひとつ。現地で見ると、その重みが全然違いますよ。

ん?ここよりも大きい名古屋城の天守は国宝じゃない?

名古屋城の天守は戦争で焼失し、昭和に再建されたコンクリート造りです。焼失前は国宝でしたが、今は国宝ではありません。犬山城の天守が貴重な理由は、そこにあります。
この記事でわかること
- 犬山城へのアクセスは?電車と車、どちらが便利?
- 駐車場はある?料金は?土日は混む?
- 入場料・開園時間は?休みの日はある?
- 見どころは何がある?所要時間はどのくらい?
- 100名城のスタンプはどこで押せる?
犬山城、国宝なのに何度も落城してるって知ってました?
城郭の勉強を始めるまで、「国宝の城=特別な城」だと思っていました。
でも調べてみたら、犬山城って戦国時代に城主がめまぐるしく変わっているんですよね。落城もしている。
国宝に指定されているのは「建物の価値」に対してであって、戦に勝ったかどうかなどの背景は関係ない。当たり前といえば当たり前なんですが、なんとなく思い込んでいた自分がいました。

国宝なのに意外とアレなのね…って思った城でもあります。

3回ぐらい落城してるって聞いたぞ。
犬山城の天守は現存する日本最古の様式を持つ木造建築。別名「白帝城(はくていじょう)」とも呼ばれます。江戸時代の儒学者・荻生徂徠(おぎゅうそらい)が、木曽川沿いの丘にたたずむ姿を李白の漢詩になぞらえて命名したと伝わっています。

ここ、テストに出ます(笑)
基本情報
| 築城年 | 天文6年(1537年)頃 |
| 築城者 | 織田信康(織田信長の叔父) |
| 城の種類 | 平山城 |
| 所在地 | 愛知県犬山市犬山北古券65-2 |
| 100名城 | 日本100名城 No.43 |
| 文化財指定 | 国宝(天守)・国の史跡(犬山城跡) |
訪問情報

| 開園時間 | 午前9時〜午後5時(最終入場 午後4時30分) |
| 休城日 | 12月29日〜31日 |
| 入場料 | 一般 1,000円 / 小中学生 200円 / 幼児 無料 |
※最新の料金・営業時間は犬山城公式サイトでご確認ください。
信長・秀吉・家康が奪い合った城
築城は1537年頃。織田信長の叔父・織田信康が整備して城としたのが始まりとされています。

尾張と美濃の国境という要衝だったせいで、戦国時代は城主がとにかくよく変わります。織田氏・池田氏・石川氏……と次々に手が変わり、豊臣政権期に石川貞清が改修して現在に近い形になりました。信長・秀吉・家康がそれぞれこの城を手にしているという、なんとも贅沢な来歴のお城です。

信長・秀吉・家康って、三英傑(さんえいけつ)って言うんでしょ!教科書で見た!
1584年の小牧・長久手の戦いでは池田恒興がここを拠点に徳川・織田連合軍と激突。天下の行方を左右した合戦の舞台にもなっています。
江戸時代に入ると尾張藩付家老の成瀬家が城主を務め、なんと2004年まで個人所有の城でした。全国で唯一の例として長年話題になっていたお城で、現在は公益財団法人・犬山城白帝文庫が管理しています。

2004年まで個人所有って、固定資産税とか維持費とか大変じゃん…?

さすがレキダンくん。お金に詳しいですね(笑)国宝指定の建物は固定資産税が非課税になるんですが、維持管理費が膨大で、それが財団への移管の一因とも言われています。国宝を守るって、本当に大変なことなんですね。
犬山城の見どころ4選|現地で確かめた必見ポイント
①国宝の天守と付櫓|「格が違う」とはこういうことか
城門をくぐり、石段を登りきった瞬間——天守がドンと目の前に現れます。写真で何度も見ていたはずなのに、実際に立ってみると迫力がまったく違います。

天守は三層四階・地下二階の望楼型。最上階に向かってすぼまっていくシルエットが、いかにも戦国時代の城らしい雰囲気です。

入場してすぐにドーーーン!と天守があるので圧巻です。
天守とあわせてぜひ注目してほしいのが、付櫓(つけやぐら)です。

天守の出入口を守るために接続された建物で、防衛上の「最後の関門」。犬山城の付櫓は天守とともに現存しており、国宝指定を受けた建物の一部です。付櫓まで現存しているお城は全国でも珍しいので、天守とあわせてじっくり見てみてください。

付櫓って、お父さんの居場所みたいに地味な小部屋っぽいけど、そんなに重要なの?

全国のお父さんを敵に回さないでください..(笑)ここまで入ってきた敵をこの付櫓で食い止める、という防衛設計の要なんです。現存しているものが少ないからこそ、国宝として一緒に指定されているんですよ。
②天守内部|本物の城体験は、靴を脱ぐところから始まる
犬山城の天守は土足禁止です。入場前に靴を脱いで、受付でもらえるビニール袋に入れて手に持って登ります。
これが地味に大事なポイントで、靴を手に持ったまま急な階段を上り下りすることになります。リュックに靴を入れて両手を空けておくのを強くおすすめします。手がふさがっていると、下りのときに本当にヒヤヒヤします。

今日はこれだけでも覚えて帰ってください!

足の匂いにも気を付けてな!
天守内部に入ると、まず「古さ」のリアルさに圧倒されます。約500年前の木材がそのまま残る柱や梁。床を歩くたびにミシミシと鳴る音。本物のお城は、空気感がまるで違います。


各階にはそれぞれ見どころがあって、なかでも武者隠しの間が面白いです。殿様を守るために、武者が隠れて迎え撃つための仕掛けです。「お城ってこういう設計になってるのか」と、思わずじっくり見てしまいました。


仏壇が入ってるわけじゃないんだな。
③廻縁からの絶景|そして知る人ぞ知る「ダミーの窓」
天守最上階に出ると、外を一周できる廻縁(まわりえん)があります。国宝5城の中で廻縁を持ち、実際に外に出て一周できるのは犬山城だけです。


ざっくり説明すると、廻縁は歩く場所、高欄は手すりのことです!

眼下には木曽川が流れ、晴れた日には濃尾平野が一面に広がります。

北東方向には岐阜県各務原市の鵜沼城跡、北西方向には伊木山城跡も見えました。戦国時代、この3つの城が木曽川を挟んで睨み合っていたと思うと、なかなか感慨深いものがあります。



あのー…城っていうか、山しか見えないんですが…

まぁ、両方とも山城なので…心の目で見てください(笑)
そして廻縁を歩いているとき、ぜひ注目してほしいのが華頭窓(かとうまど)。

上部がアーチ状に作られた格式高い窓なんですが、犬山城の華頭窓——じつは実際には開かない飾り窓なんです。
外観の格式を演出するための「見せるための意匠」として作られたもので、こういう仕掛けが現存しているのは全国でも非常に珍しく、城郭検定の問題にも登場するほど有名な特徴です。廻縁を歩きながら「あ、これがそうか」と確かめてみてください。

何これ、、、ハリボテって..ただの見栄っ張りっじゃん。

ハリボテというより「格式の演出」ですね。当時の城主が威厳を示すためにわざわざ作ったもので、これが500年後まで残っているのがすごい。ぜひ実物で確かめてきてください。
ただし廻縁は通路が狭く、天候次第ですが風も強い時があります。高所恐怖症の方には正直なかなかしんどい場所なので、無理せず室内から景色を楽しむのも全然ありです。帽子や荷物が飛ばされないようご注意を。

カツラもね!
④ユラルの推しスポット|川沿いから見上げる犬山城
最後に、個人的に一番好きな場所をご紹介します。天守の中ではなく、木曽川沿いの遊歩道から天守を見上げるスポットです。

川面に映る空と、丘の上にそびえる白い天守。この構図が本当に好きで、ここで30分くらいボーっとしていました。城下町から木曽川方向へ歩いていくと自然に辿り着くので、帰りがけにぜひ立ち寄ってみてください。天守に入るだけで満足して帰ってしまうのは、正直もったいないです。

城に来て「ボーっとする時間」、最高ですよね! 観光客も少なくてオススメです。
犬山城へのアクセス・駐車場
車でのアクセス
- 名神高速道路「小牧IC」より約25分
- 中央自動車道「小牧東IC」より約25分
- 東海北陸自動車道「岐阜各務原IC」より約25分

名古屋方面からなら小牧IC、岐阜方面からなら岐阜各務原ICが便利です。
駐車場
犬山城には市営の公式駐車場があります。城のすぐそばに停めたいなら第1・第2駐車場、第3駐車場はちょっと遠いので、正直現実的ではありませんね。
| 駐車場名 | 天守まで | 台数 | 料金 | 営業時間 |
|---|---|---|---|---|
| 第1駐車場(キャッスルパーキング) | 徒歩約5分 | 普通車140台・バス10台 | 300円/1時間 最大料金:1,800円 | 平日8:30〜21:00・土日祝8:00〜21:00 |
| 第2駐車場(内田防災公園) | 徒歩約8分 | 普通車123台 | 300円/1時間 最大料金:1,800円 | 平日8:30〜21:00・土日祝8:00〜21:00 |
| 第3駐車場 | 徒歩約20分 | 普通車150台 | 200円/1時間 最大料金:なし | 24時間 |
※繁忙期(紅葉シーズン・年末年始・春休みなど)は特定日料金が設定され、普通車500円/1時間・1日最大3,000円になる場合があります。訪問前に犬山城公式サイトでご確認ください。
周辺のコインパーキング
周辺にはところどころにコインパーキングがあります。私が訪問する際は下記のどちらかに停めています。
| 駐車場名 | 天守まで | 台数 | 料金の目安 |
|---|---|---|---|
| 三井のリパーク 犬山城前第3 | 徒歩約8分 | 普通車18台 | 30分200円 最大料金:平日:500円/土日祝:700円 |
| 名鉄協商パーキング 犬山城東 | 徒歩約8分 | 普通車81台 | 9:00〜18:00:30分200円/18:00〜9:00:60分100円 最大料金:通常日:800円 / 特定日:2,000円 |
※料金は変動する場合があります。訪問前に現地または各公式サイトでご確認ください。

土日に行ったら、帰るときにでら混んどった!!

土日は帰りの時間帯にかなり混むことがあります。平日の午前中が一番快適ですよ。ちなみに、レキダンくんは感情が高ぶると名古屋弁になるんです・・・(笑)
電車でのアクセス
名鉄犬山線「犬山遊園駅」下車、徒歩約15分が最寄りです。名古屋駅からは名鉄特急・急行で約30分、乗り換えなしで行けます。

電車の方が混まないから良いよね!
車で広がる、城めぐりの旅
犬山城は名鉄で名古屋からアクセスできるため、車必須ではありません。ただし、犬山城を起点に周辺の城めぐりをするなら、車があると断然便利です。

犬山城だけなら電車で十分ですが、小牧山城や周辺も一緒に回るなら、車が断然楽です。
車があれば、こんなルートが組めます。
- 名古屋城(犬山城から約40分):国内最大級の城郭。天守・本丸御殿と合わせて1日がかりで楽しめる。
- 小牧山城(犬山城から約20分):織田信長が初めて築いた城として知られる山城。短時間でも登れるコンパクトな城跡。
名古屋城←→小牧山城←→犬山城 を1日で回ることも可能です。(かなり忙しい行程ではありますが…)

特に小牧・長久手の戦いで、犬山城と小牧山城は敵味方に分かれて対峙した城なので、セットで訪れると戦いの構図がよくわかりますよ。
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所要時間・バリアフリー・トイレ
所要時間の目安
| 平日 | 天守見学・城下町散策あわせて1.5〜2時間程度 |
|---|---|
| 土日・祝日 | 天守待ち時間が加わり2〜3時間程度 |
| 桜・紅葉シーズン | 入城待ちが発生することも。3時間以上見ておくと安心 |
私が訪れたのは平日の午前中だったので、天守にもスムーズに入れました。土日は天守に入るまでにかなり並ぶことがあり、入場はしたものの天守への入城を諦めて帰られる方もいるそうです。並ぶのが苦手な方は、迷わず平日がおすすめです。

祝日の午後の天守の待ち時間を見たら150分以上になってました…。

もう、アミューズメントパークじゃん!!!

朝一番か、平日に訪れるのが鉄則かもしれません…。
バリアフリー情報
- 城下町〜天守入口まで:石畳・坂道・石段あり。スニーカー以上の歩きやすい靴を推奨
- 天守内の階段:非常に急。大人でも怖いと感じる傾斜で、下りは特に注意が必要
- 未就学児:急な階段を抱っこして昇り降りする必要がある場合あり
- 廻縁:通路が狭く、天候によっては、風が強くなる場合がある。高所恐怖症の方は注意
- 車いす・ベビーカー:天守内への入場は困難

小さい子供連れも多かったな。

天守入場までは階段なので、ベビーカーは持ち上げないと無理ですね。また、天守を登るには未就学児は抱っこが必要な場面があります。ゆっくり、手すりをしっかり持って登ってください。
トイレ
- 天守有料エリア入場後すぐの場所にあり
- 天守内にはトイレなし(入城前に済ませておくのがおすすめ)
- 城下町エリアにも公衆トイレあり
日本100名城スタンプ|No.43 犬山城
犬山城は日本100名城(No.43)に選定されています。
スタンプ設置場所
スタンプは天守入口を入って左側の階段を上ったところにあります。引き戸の右側を開けるとスタンプが置いてあります。

扉を開けると中は事務所になっているので、初めて行くと一瞬びっくりするかもしれません。

私は一瞬、え…?ってなりました(笑)
合わせて行きたい|犬山城周辺のおすすめスポット
犬山城とあわせて立ち寄りたい、東海エリアのおすすめスポットをご紹介します。
名古屋城(車で約40分)
尾張徳川家の居城で、日本三名城のひとつ。本丸御殿の絢爛な障壁画は必見です。犬山城とは対照的な「権力の城」の迫力を感じられます。
小牧山城(車で約20分)
織田信長が初めて築いた城として知られる山城。小牧・長久手の戦いの舞台でもあり、犬山城と歴史的なつながりが深いスポットです。
犬山城周辺の宿泊情報
犬山市内に泊まる場合
天守からも見えたホテルインディゴ犬山有楽苑が城のすぐそばにあります。国宝茶室「如庵」を有する日本庭園・有楽苑に隣接した宿泊施設で、ロケーションは抜群です。城下町の散策も徒歩圏内なので、犬山をじっくり楽しみたい方におすすめです。

ホテルインディゴ犬山有楽苑 by IHG
国宝犬山城と日本庭園「有楽苑」に隣接するラグジュアリーホテル。犬山唯一の天然温泉「白帝の湯」が人気。犬山遊園駅徒歩7分。
※じゃらんnet(外部サイト)に移動します
名古屋市内に泊まる場合
名古屋駅周辺を拠点にすると、犬山城へは名鉄で約30分。名古屋城・熱田神宮など名古屋市内の観光もあわせて楽しめます。複数スポットを効率よく回りたい方は名古屋泊がおすすめです。
▶ 名古屋城周辺のホテルを楽天トラベルで探す
1日目は名古屋市内で泊まって、2日目は犬山市内で泊まるプランもじっくり楽しめて良いですね。

犬山城の近くには、モンキーパークや成田山の名古屋別院もあるしね。
訪れた後も、歴史は続く
犬山城・織田信長ゆかりの書籍
犬山城は織田氏ゆかりの城。信長の生涯や尾張の戦国史に興味が湧いた方はこのあたりから読み始めるのがおすすめです。
小牧・長久手の戦い関連
犬山城が舞台になった小牧・長久手の戦いは、秀吉vs家康の知恵比べとも言われる合戦です。城と合戦をセットで理解するとより楽しくなります。
家康VS秀吉 小牧・長久手の戦いの城跡を歩く
犬山城も舞台となった小牧・長久手の戦いを、城跡フィールドワークの視点から徹底解説。実際に現地を歩きながら読むと、家康と秀吉が描いた戦略地図がリアルに浮かび上がります。
楽天で購入小牧・長久手合戦 秀吉と家康、天下分け目の真相(角川新書)
武田氏研究の第一人者・平山優氏が、最新史料をもとに小牧・長久手合戦の全貌を読み解く一冊。犬山城が最前線に立ったあの合戦の「なぜ」を、深く掘り下げたい方におすすめです。
楽天で購入犬山城を関連グッズ
【ふるさと納税】犬山城オリジナル御城印帳
犬山城の御城印を収める専用印帳。ポケットタイプで使いやすく、城下町・犬山のふるさと納税返礼品としても人気。御城印集めのスタートにもぴったりの一冊です。
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国宝・犬山城を精巧に再現した完成品ジオラマ。組み立て不要でケース付きなので、飾ってすぐ楽しめます。100名城めぐりの記念や、城好きへのギフトにもおすすめの一品です。
楽天で購入まとめ|犬山城は「何度落城しても残り続けた」城だった
犬山城、いかがでしたか?
国宝の城というと「難攻不落の最強の城」というイメージを持ちがちですが、実際は戦国時代に何度も城主が変わり、落城も経験しています。それでも天守は500年近く建ち続け、現存する日本最古の様式として今日まで残っています。

歴史の荒波をくぐり抜けてきた本物の木造天守。廻縁から見渡す木曽川と濃尾平野。そして知る人ぞ知る「実際には開かない飾り窓」の華頭窓。見どころが凝縮された密度の高いお城でした。
天守に入ったあとは、ぜひ川沿いの遊歩道まで足を延ばしてみてください。木曽川越しに見上げる白い天守が、犬山城の本当の姿を見せてくれます。

国宝の城ってお高くとまってるイメージだったけど、すごく身近に感じた城だったな。

それが魅力かもしれませんね。歴史の重みと、どこか親しみやすい雰囲気が同居しているお城、それが犬山城なんです。




